【悲報】GVIDO(グイド)販売終了~やっぱり高すぎた?欲しい人は2022年3月までに!

楽譜専用リーダーでトップクラスの性能のGVIDO(グイド)

 

そんなGVIDOが、なんと、2022年3月で販売終了というニュースです。

 

2 画面電子ペーパー端末「GVIDO」およびそれに関連するアクセサリー(以下、GVIDO といいます。)について、諸般の事情により 2022 年 3 月末日をもって販売終了とさせて頂きます。

(GVIDO プレスリリースより)

 

諸般の事情……

機能は抜群に良いのに……

 

電子楽譜リーダーに求める機能について、過去書きました。その機能を全て備えたGVIDOの欠点は値段です。

価格は180,000円(税抜)電子楽譜リーダーのために180,000円は高い!

 

私は銀座の山野楽器でGVIDOを初めて触らせてもらったとき「す、すごいのが販売されてる」と感動したのを覚えています。

他のメーカーでGVIDO並みの機能があるかというと、まだ無いのが現状です。ここでGVIDOの良い機能や、なぜ販売中止になるのかの考察します。

 

GVIDO(グイド)って何?

GVIDOは、世界初の2画面電子楽譜です。紙の楽譜と同サイズで、軽く薄く、数千曲の楽譜が収録可能です。

 

iPadみたいなタブレットでPDFの楽譜が見れるけど、GVIDOもそんな感じ?

 

普通のタブレットとは全然違うよ。GVIDOは楽譜専用で必要な機能が揃ってるんだ

GVIDOの機能

【画面の大きさ】
A4の見開き2枚(両面A3サイズ)です。紙の楽譜は1ページならA4、2ページならA3で印刷することがほとんどですが、GVIDOは同じことができます。

【めくり】
見開き2枚で表示させた楽譜をめくるときは、2枚が同時にめくれて次の新しい2枚が表示されます。めくり方のカスタマイズも可能です。
更にめくるためのタッチスイッチが3カ所についていて、演奏者の左側の人でもめくることができます(ピアノだとこの機能嬉しいですね)

別売フットスイッチで足の操作でページめくりも可能です。

 

GVIDOに限らず電子ペーパー特有なんだけど、めくるときに一瞬だけ時間がかかるけどね

 

【書き込み】
専用ペンを使った書き込みができるので、運指や指揮者からの指示もメモできます。

【電子ペーパー】
一般的なタブレットの画面は液晶画面ですが、GVIDOは目に優しい電子ペーパーです。照明の反射も抑えた低反射フレキシブル電子ペーパー。

【容量】
約4,000曲の楽譜データを保存することができます。

【重さ】
約660gです。

iPad Proが(1画面)だいたい680gです。GVIDOは2画面なのに660g。

 

初めて店頭で持ったとき、思わず「かっる」と声が出たよ

 

私が普段楽使っている譜面ファイル(紙の楽譜パンパン)の重さは850gなので、どれだけ楽譜を保存しても660gで軽くて薄いGVIDOは良いですね。

 

GVIDOの価格

紙の楽譜ではできない機能も備えたGVIDOの気になるお値段は180,000円!(税抜)

山野楽器が2019年2月〜3月にキャンペーン値引きをしていましたが、基本的に公式ショップもアマゾンも値引きが無いです。

時々よく名前の知らないネットショップが16万円ぐらいで販売していますが、正直、怪しいです。なんでGVIDOの商品カテゴリーが「冬商品>こたつ>GVIDO」になっているんだと。

 

なぜ販売中止?

赤字

公式発表では、販売中止は諸般の事情とのことですが。

勝手に推測すると、売れなかったと思います。だって高いですから。

 

官報データベースによると、GVIDOの2019年3月決算は13億円の赤字です。

 

クラリネットだと、クランポンやヤマハのエントリーモデルを新品で買える金額を、楽譜リーダーのために使うのかというところです。

しかも良くも悪くも楽譜専用のため、iPadのように色んなアプリを入れて使うこともできません。専用であるために汎用性がないです。

 

悲しい現実……

音大やオーケストラに導入するも

GVIDOは数々の音楽大学やオーケストラ、合唱団に導入実績があります。
洗足学園音楽大学、イルミナートフィルハーモニーオーケストラ、東京二期会などです。

導入はされてもそこから他にどんどん普及しなかったのかもしれません。

 

社長の金言:5年ごとに仕事を見つめ直せ

GVIDOはテレビ番組「カンブリア宮殿」でも2019年に取り上げられました。

GVIDOは寺田倉庫という倉庫会社が元々手掛けたもので、「どこかの楽譜出版社や楽器店が開発したんだろう」と思っていたので驚きです。寺田倉庫は音楽スタジオもあり、音楽分野にも造詣が深そうです。

 

GVIDOの会社(現在GVIDO MUSIC株式会社)の変遷を調べました。

 

2015年 テラダ・ミュージック・スコア(株)
2017年 GVIDO販売開始
2018年 社名変更し、GVIDO MUSIC(株)
2019年 GVIDOが様々な団体に導入
2021年 GVIDO販売中止のお知らせ
2022年 販売終了予定

 

その寺田倉庫の社長はカンブリア宮殿で「5年ごとに 仕事を見つめ直せ」と語りました。

どこから5年と見るかは難しいですが、販売開始から4~5年で販売終了となり、GVIDO事業の見直しがあったのかなぁと外部の人間ながら思います。

 

GVIDO以外の選択肢

GVIDOの販売は2022年3月で終了予定ですが、GVIDO以外に電子楽譜リーダーの選択肢はあるのでしょうか。

以前まとめたのでご参考に↓

電子楽譜リーダー~どんな機能が必要かまとめてみた~
昨今、データで販売されている楽譜が増えています。ウィンズスコア・ダウンロードやヤマハ「ぷりんと楽譜」。PDFファイルで楽譜を購入し、自分で印刷したりタブレットで見ることができます。 また電子化されていない楽譜でも普通に紙で購入して、ス...

 

まとめ

GVIDO販売終了について、GVIDOの特徴、販売終了理由の考察を書きました。

もし購入をためらっていた方は、販売されているうちにもう一度購入を検討してみるのも良いかもしれません。

iPadのような一般的なタブレットで楽譜を見ることが普及するのか、それともGVIDOのような専用端末がもっと出てくるのか。しがない社会人クラリネット吹きですが見守ります。