昨今、データで販売されている楽譜が増えています。ウィンズスコア・ダウンロードやヤマハ「ぷりんと楽譜」。PDFファイルで楽譜を購入し、自分で印刷したりタブレットで見ることができます。
また電子化されていない楽譜でも普通に紙で購入して、スキャナでPDF化することも簡単にできます(もちろん自分用に使う用途に限ります)。
タブレットなら大量の楽譜を持ち運びできて便利!
でもどんなタブレットが楽譜には合っているのかな?
必要な機能と、市販の製品をまとめてみたよ
PDFの楽譜が見やすい実用的な専用楽譜リーダーにはどんな機能がほしいのか、そして実際に売っているものもご紹介します。
\ 求める機能 /
求める機能 | |
画面サイズ | 最低A4・できればA3 |
めくり機能 | 見開き2枚同時めくり |
照明 | 電子ペーパー or バックライト常時点灯 |
書き込み | 小さな文字でも書き込める |
\ 製品 /
楽譜専用商品 | GVIDO(グイド) |
Padmu | |
SCORA | |
ノモス | |
一般商品 | ソニー デジタルペーパー DPT-RP1 |
iPad Pro | |
Galaxy Note Pro(販売終了) |
楽譜リーダーに求める機能
画面サイズ
最低A4サイズ。できればA3サイズが欲しいところです。
なぜなら見開きで2ページ同時に見れることを想定している楽譜においては、1ページでめくることを考慮されずに音符が並んでいます。3ページ目以降も続く楽譜なら、2ページ目の最後の休符小節で、めくるタイミングを提供していることがあります。
なのにA4で1枚だけしか画面で見れないと、1ページ目の最後のめくるタイミングが無いことになります。そのためA3サイズ(A4の楽譜1枚が左右に配置)が良いです。
めくり機能
曲が複数枚に渡る場合は、めくる必要があります。紙の楽譜は片手でぱっとめくれます。
なので楽譜リーダーには、めくりが簡単にできるような機能がほしいです。指でスワイプするにしても、ボタンでするにしても、普通の電子書籍のページめくりとは違って、見開き2枚が次の2枚にめくれるようになっていてほしいです。1枚だけしかめくれないのは困ります。
照明
省電力のために、一部の電子書籍やスマホだと一定の時間操作が無いと、画面が暗くなりますね。
楽譜リーダーだとこの機能はOFFにして、常時点灯が必要です。曲吹いているときに暗くなるのは本当に困ります。
バックライトではなく、kindleのような電子ペーパー(紙のように、部屋の照明などの外部の明かりがあれば読める)であれば安心です。
書き込み
紙の楽譜に注意事項をメモるように、楽譜リーダーにも書き込み機能が欲しいです。指でざっくり汚く書くのではなく、ペンで綺麗に書けることも必要。楽譜って基本書くスペース狭いですし。
ただ単にマーカーを引くことが可能なリーダーはあります。kindle oasisもマーカーなら引けます。でも楽譜にはマーカーだけでなくて文字を書き込みたいです。
文字を書き込めて、消すこともできることが楽譜リーダーに欲しい機能です。
市販の楽譜リーダー
実際に購入できる市販の楽譜専用リーダーや、開発中のものは以下です。
グイド
GVIDOでグイドと読みます。
「紙の楽譜を愛し、紙の楽譜を超える」という謳い文句の通り、楽譜のためのリーダーは、さすが痒いところにも手が届く機能が満載。
・サイズはA4が見開きで2枚見れるA3サイズ
・ペン入力可能
・赤外線タッチスイッチでめくりやすい
・強い照明下でも反射しないよう工夫された画面
ほ、ほしい!問題は……
180,000円(税別)
た、たかい!さすがにこれはいくら何でも高い。
山野楽器が店頭での取扱をしていたり、時々キャンペーン値引きをしているよう(2019年2月〜3月)。
レビューは、堀川ひとみさんというシンガーソングライターの方のレビューがわかりやすいです。youtubeで検索してみてると、出てきます。
Padmu
海外の楽譜リーダーPadMu
画面がsingleとdouble が選べます。
値段はsingle 799ユーロ(1€=125円換算で99,875円)。double 1,499ユーロ(186,375円)
書き込みができるとか機能面ではグイドと似ています。値段もほぼ一緒です。
SCORA
海外の楽譜リーダーSCORA
画面がSolo、Double、Maestro が選べます。
値段はSolo 395ユーロ(1€=125円換算で49,375円)。Double 795ユーロ(99,375円)。Maestro 845ユーロ(105,625円)。
グイド、PadMuより半額ほどの値段だが、書き込みができるのか確認できなかった。めくる方法も、Doubleであっても一枚ずつめくるようだ。気になる方は調べてみて。
ノモス
市販化はまだみたいですが、ノモスという会社でも開発中の模様。楽譜表示端末。
http://nomos-japan.co.jp/denshi-gakufu.html
2021年5月追記
マクアケというクラウドファンディングサイトで開発状況が見れました。https://www.makuake.com/project/sono-nomos/
市販品 その他
楽譜に特化してなくとも使えそうな電子リーダーをご紹介します。求める機能を全て満たしていなくても、楽譜専用リーダーよりは安く、工夫次第で使えます。
ソニー デジタルペーパー
ソニーが「デジタルペーパー」を販売しています。これは楽譜用ではなく、一般利用だけど使い方によっては楽譜リーダーとして使えそうです。
特長・読みやすい(白い紙に黒インクで印刷したように、はっきりと読みやすい。進化した高解像ディスプレイ)・書きやすい(薄型ノンスリップパネルによる自然な書き味。紙にペンで書くような感覚。新タッチパネルシステムと、新スタイラスペンによる高精度な描写)・軽い・薄い/長時間使用(A4サイズのモバイル端末として世界最薄最軽量。大量の文書を常に持ち歩ける。フル充電で約3週間使用可能)
楽譜をスキャンしてPDFにして、データを送ればデジタルペーパーで見れるようになります。
書き込めるのがいい!あとはA4サイズではあるが、2画面表示も可能。
これがせめてB4なら良いんだけどなぁ。
Sonyデジタルペーパーに楽譜を表示したレビュー動画も参考に。
金額は79,800円(税別)(2019年時点)
やはり高い。グイドの18万円より半額以下とはいえ高い。
仕事で使う(出先で書類確認等)予定がある人なら、使い道は多岐にわたります。ヨドバシカメラ等の家電量販店でも見ることができるので気になる人は店舗で実物をチェックできます。
タブレット
iPadやGalaxyNoteの例をご紹介します。
iPadで楽譜を表示したらどんな感じか分かる画像あります↓(英語だけど画像が多いので大丈夫)
iPadはペンシルを使えば細かい書き込みもできるので使えます。
SamsungのGalaxy Note Proで楽譜を表示したら↓こんな感じ
まとめ
楽譜リーダーとして専用に作られたものは、見開き二枚が表示できるサイズ、欲しい機能が備わっています。楽譜に特化していない電子書籍リーダーやタブレット端末は楽譜リーダーとしては工夫をしながら使うことができます。
ただでさえ楽器や楽器小物で荷物も多いので、楽譜をたくさん持ち歩くのが負担な場合はどんなに楽譜データを多くいれても重さが変わらない楽譜リーダーがあると便利です。
\ 求める機能 /
求める機能 | |
画面サイズ | 最低A4・できればA3 |
めくり機能 | 見開き2枚同時めくり |
照明 | 電子ペーパー or バックライト常時点灯 |
書き込み | 小さな文字でも書き込める |
\ 製品 /
楽譜専用商品 | GVIDO(グイド) |
Padmu | |
SCORA | |
ノモス | |
一般商品 | ソニーデジタルペーパー |
iPad Pro | |
Galaxy Note Pro(販売終了) |