吹奏楽部でクラリネットパートに入ったお子さんのために楽器購入を考えたとき、いったいどれぐらいの値段なのか不安です。メーカーや新品/中古によって値段は変わるものの、だいたいこれぐらいの値段だよねという基準をお伝えします。「全くクラリネットの値段感が分からない」という状態から、「だいたいこのぐらいの値段からなんだな」とスッキリできます。
12万円が基準
クラリネットメーカー大手の「クランポン」「ヤマハ」では、エントリーモデルやスチューデントモデルといった入門モデルを作っていいます。
そのエントリーモデルは両社とも12万円前後です。
モデル名 | 定価(税込) | Amazon(税込) | |
クランポン | E-11 標準パッケージ | 148,500円 | 118,800円 |
ヤマハ | YCL-450 | 170,500円 | 137,800円 |
Amazonに限らず一般的な楽器店でこれぐらいの割引はしているので、実際に購入するときの価格は12万円前後でまずは基準を持たれると良いです。
エントリーモデルのメリット
エントリーモデルの良いところは
・数年間は十分に演奏が楽しめる品質
・価格が抑えられている
ことです。
クラリネットの場合、値段はクラリネット本体部分の材質に大きく影響します。グラナディラという楽器に適した木材を使っているか、ABS樹脂という安価な素材(通称:プラ管)を使っているかで値段が変わります。
ABS樹脂も軽く野外での演奏ができる点でメリットがありますが、基本的にはグラナディラで作られているクラリネットの方が良いです。上記で挙げた2モデルは「値段は抑えられている&グラナディラを使用している」ので、最初の楽器としてオススメできます。
エントリーモデルのデメリット
デメリットを挙げると
・上達するにつれ物足りなくなり、買い替えが必要
です。
私の場合
私は中学の吹奏楽部で初めてクラリネットを買いました。もう現在は売っていない品番ですが、その当時のエントリーモデルのものです。4年間、その初めて買った楽器を吹きました。
エントリーモデルでもすごく満足していましたが、ある日、楽器店で上位モデルの楽器をお遊び半分で吹いたときに「ぜ、全然違う……吹きやすいし音色も好き……」と衝撃を受けたのです。楽器を初めて間もないころは何もわかりませんでしたが、4年吹いて楽器の違いが分かるぐらいの上達をしたのです。
そしてどうしても上位モデルの楽器に買い替えたくなり、エントリーモデルは下取りに出して新しい楽器を購入しました。
結果論ですが、私の場合は最初から上位モデルを買えばよかったです。しかしこればっかりは……です。たまたまクラリネットが好きで続けていますが、最初はどうなるか分からないです。
12万円より安いものはいいのか?
B♭管クラリネットを初めて買う時の基準として12万円をご案内しました。
もちろん12万円より安いものはあります。
それはグラナディラではなく樹脂製であったり、中古の場合が多いです。樹脂製も良いものありますし、中古でも状態の良いものあります。しかし運の要素も出てくるので、最初は信頼できるメーカーがエントリーモデルとして作っているものを選ぶのが良いです。
12万円より高いものは不要?
予算に余裕があれば、ご紹介したモデルよりも上位のモデルを是非検討していただきたいです。楽器を始めたばかりだと(私もでしたが)モデルによる違いは判りませんでしたが、やはり数年吹くと「最初からこっち(上のモデル)を買えばよかった」と思いました。
しかし、しかしです。クランポン、ヤマハのエントリーモデルは演奏を楽しめる品質のものです。
知り合いのお子さんで高校から吹奏楽部に入って30万円強のモデルのクラリネットを購入し、数か月後に部活が合わなくて楽器をやめてすぐに売った……を知っているので、「まずはエントリーモデルでもいいのでは」という思いが強くなりました。
まとめ
クラリネットに限らず、楽器値段はピンキリで最初は本当に迷います。初めてクラリネットを購入する際、いったんの値段の基準として12万円という数字を持ってもらい、そこから予算や、購入するしないの検討をすることをオススメします。