中学生や高校生の人で吹奏楽部に入るとき楽器の希望を出しますが、迷いますねアレ。
クラリネットを吹いている者としてクラリネット人口増えてほしいと思っています。けれど、あなたの趣向ならクラリネットじゃなくて他の楽器の方が合ってるのでは?と思うときも正直あります。
クラリネットのオイシイところ、でもこういう所は他の楽器の方が良いをまとめました。
吹奏楽部に入部し、やりたい楽器の希望を出すときのご参考にどうぞ!
クラリネットのオイシイところ
一体感
ある程度(20名以上)の規模の吹奏楽部なら、クラリネットが最も人数が多いです。
吹奏楽部を舞台にしたドラマ「仰げば尊し」ならクラリネットは8名で、他の楽器がだいたい4名ずつと2倍の人数です。どの吹奏楽部や市民吹奏楽団もクラリネットが1番多いのが一般的です。
人数が多い分合わせる大変さもありますが、合った時の一体感は喜びです。
幅広い音域
クラリネット(B♭管)の音域は3オクターブ半ほどあり広い音域を自由に行き来できるのが良いです。何かポップスや映画音楽のメロディを吹いてみたいと思ったとき、十分楽しめます。
同じ木管楽器のフルート、オーボエ、サックスはクラリネットより標準的な音域は狭いため、吹いてる人から「この曲吹きたいけど、途中で音が出なくなるからオクターブ上げる(or下げる)しかない」という声もあります。
幅広い音域を下から上へ自由自在に動き回りたいなら、クラリネットをオススメします。
値段
楽器の値段はピンキリなので一概には言えませんが、クラリネットは他の管楽器に比べれば安いです。リードという消耗品の費用はうまく付き合っていく必要があるんですが(とほほ)。
初めて購入するクラリネットの値段についてはこちらをどうぞ。
大きさ・重さ
B♭クラリネットの長さは約70cmで重さは900gぐらい。500mlのペットボトル二本分程度です。
フルートやオーボエに比べれば大きいし重いのですが、サックスや金管楽器に言わせりゃクラリネットで大きい重いとか言うな!と言われそうです。
部活でやる場合は、楽器を部室に置けるのであまり大きさや重さは気になりませんが、社会人となって続けるなら持ち運ぶことになるので「大きさ・重さ」は大事です。
こういう人は合わない
ここまではクラリネットの良いところを言いましたが、逆にこれはクラリネットでは望めないからやめておく方がいいかもを書きます。
ソロで目立ちたい人
吹奏楽部でクラリネットをする場合、ソロで立ってカッコよく目立ちたい!はかなり難しいです。
なぜか。2点理由があります。
1つ目はそもそもクラリネットにソロがある曲が少ない。機会がそもそも少ない。
2つ目はクラリネットは人数が多いから競争率が高い。
独断と偏見でフルート、オーボエ、アルトサックス、トランペット、そしてクラリネットというメロディを担うことが多い楽器別に、ソロで目立てるかを比較しました。
ソロ曲多さ | 競争率 | |
フルート | ◯ | ✘ |
オーボエ | ◯ | ◯ |
アルトサックス | △ | △ |
トランペット | ◯ | ✘ |
クラリネット | ✘ | ✘ |
(ソロのある曲が多い◯、まあまあ△、ほとんどない✘)
(競争率 低い ◯ 普通△ 高い✘)
まずはフルート
あの優雅な音色は様々な曲でソロに引っ張りだこです。フルートパートは「仰げば尊し」の編成だと3名(3-4名が標準的だと思う)。3名のうち1人だけがソロを吹けます。
オーボエ
クイーンofソロ。独特の音色で奏でる物悲しい旋律は、ソロにぴったり。ソロのある曲多し。オーボエは人数が少ない吹奏楽部だとそもそもいなかったり(「仰げば尊し」はいない)、大きな吹奏楽部でも1人〜2人。そんなわけで競争率はぐんと低いです。
アルトサックス
ポップス曲でソロが多いです。ドラムが鳴ってる中でもアルトサックス1人で十分届く音量が出ます。「仰げば尊し」だとアルトサックスは1人ですが、中程度の規模の吹奏楽部なら2人〜3人いるので、競争率は普通。ちなみにソプラノサックスはアルトサックスの人が兼任が多いから一応外しましたが、ソプラノサックスもソロが多いです。
トランペット
オーボエをクイーンofソロにしたが、キングofソロはトランペット。クラシック曲でもポップス曲でもソロ多いです。そしてトランペットはひな壇にいる。目立つ目立つ目立つ。
「仰げば尊し」だとトランペット4名。競争率は△よりの✘とします。
さて我らがクラリネット
まずソロがある曲が少ないんです。そして回ってくるソロというのは、オーボエのソロのオプションということも。(オプション:オーボエがいない場合はクラリネットが吹くという楽譜の指示)
オーボエ奏者が吹奏楽部にいなければ、ソロを吹く機会もありますが、ソプラノサックス奏者がいると、クラリネットではなくソプラノサックスにソロが回されることも。
そして競争率はとても高い。「仰げば尊し」なら8人。このうち1人しかソロは吹けない。ただでさえソロのある曲はないのに!
というわけで、とにかくソロを演奏して目立ちたいならクラリネットより他の楽器が良いです。
人間関係…?
「クラリネットは人数が多くて人間関係が大変そう」というネットの意見もあります。
けれど、自分の所属した吹奏楽部や市民吹奏楽団を思い返して、クラリネットパートは仲が良いパートでした。
私がずっとクラリネットで大人数に慣れているせいかもしれませんが、少人数の方が逆にもしも仲がこじれたときに気まずそうと思っています。こればっかりはその時の仲間がどんな人かという運にも寄りますね。
まとめ
言うまでもなく、どの楽器もその楽器特有の面白さがあります。
ここでは挙げませんでしたが、金管楽器や打楽器の人のブログも読めば、唇が痛いとか運搬が大変とか言いつつ、とても楽しんでいるのが分かります。
クラリネットは知名度はパパから貰ったぐらいだし、ソロも少ない楽器。とはいえ、大人になってから他の楽器からクラリネットに移ってくる人も周りにいます。
クラリネットか他の楽器かで迷っている人の参考になると嬉しいです。